フランスに移住し、2年半以上経ちました。
フランスで妊娠&出産し、フランスと日本の医療の違いを痛感したところがいくつかあります。そんな経験をもとにフランスの医療事情を少し紹介したいと思います。
フランスでは医療はほぼタダ
皆、国民保険に加入しており、働いている人は会社の社会保障にも入っています。そして、carte vitaleという日本でいう健康保険証を受け取ることができます。
このカードを持っていれば、医療費の70%の払い戻しを受け取ることができ、そして、Mutuelleという民間の保険に加入していれば、残りの30%も全額適応され、入院費用、手術などほぼタダになります。
例えば、妊娠して、病院に行き、ラボで血液検査をしたりしますが、そういう血液検査も全てタダ。出産も、国立であれば、出産&入院した後、お会計もしないで、さようならっといった感じです。
日曜日に、乳腺炎で救急で近くの総合病院に行き、医師に診てもらい、薬の処方箋などをもらいましたが、Carte Vitaleを見せ、お会計も何もせず帰りました。出産は、私立でしたので、負担金を払わなければなりませんでしたが、プライベートだけあって、快適な個室生活で、サービスもホテルみたいでした。
全てが予約制
あと、何と言っても日本と違うところは、日本では風邪引いたりしたら、すぐに近くのクリニックなどに駆け込み、待ち時間が長くても、待てば医師に診断してもらい、薬を受け取ることができます。
しかし、フランスでは全てが予約制。なので、風邪をひいてすぐにクリニックや病院に駆け込むことはフランスではないです。本当に、緊急な場合は、救急に駆け込みますが、それもあまり皆しません。
一番困るのが皮膚科。
皮膚科の予約は本当に取りにくく、皮膚が弱い私と息子が湿疹が出てすぐにでも皮膚科に行って診てもらいたい!っと思っても、皮膚科は予約がなんと3ヶ月先が普通です。そんなんだと、もう湿疹も自分で自力で治すしか方法がありません。このようにフランスでは、救急を要さないものは、結構後回しっといった感じです。なので、私の皮膚の湿疹も予約をして医師に診てもらった時には、ほぼ治まっていました。
しかし、予約制でいいことは、待ち時間があまりないこと。特に朝の一番始めの患者であれば待ち時間がほぼないです。でも、患者が遅れてきたり、押して押してになると待ち時間も出てきますが、日本と違い1日がかりで病院で待たなければならないっといったことはほぼないので、その点は待つストレスはないからいいです。
日本では、大学病院行けば、朝一で行って夕方に終わるのも普通。妊婦さんや、体の調子が悪くて病院に来ている人にとって、あの座り心地の悪い長椅子に何時間も待たされることは、更に調子が悪くなってしまいます。。
ホームドクターに登録
フランスでは、皆、家の近くのMédecin généralisteという一般内科医師、いわゆるホームドクターに登録するのが普通。私たち家族も皆、近くの開業医の一般内科医師に登録しています。
自分自身の病歴、そして家族の病歴を聞かれたり、身長、体重などのチェックをして登録完了です。息子は1歳になるまで毎月このホームドクターに検診に行って診てもらってました。
息子のワクチン接種、体重&身長&頭のサイズ測定などの健康チェックも全てホームドクターにしてもらいます。調子悪くなったら、まず、このホームドクターに診てもらい、専門的な治療や手術などが必要と判断されると、専門医や総合病院を紹介してくれます。なので、ある意味、このホームドクターがしっかり診断してくれないと困るわけです。
風邪、健康チェックをするのと同時に重病だと判断したら、検査のオーダーをしたり、専門医を紹介するというパイプ役なのでとても重要です。
まとめ
・フランスの医療費はほぼタダ。
・国立なら出産もタダ。
・全て予約制で、皮膚科だと3ヶ月待ちも普通。
・救急の場合は、総合病院などの救急外来に行く。
・ホームドクターに登録するのが推奨されている。
・ホームドクターが専門医や総合病院を紹介してくれる。
コメント