インドネシアって本当に危険なの? ウェ島で2か月過ごした私の実体験

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発展途上国ならではの美しい自然や伝統的な建造物など、インドネシアには魅力がいっぱい!

でもインドネシアは危険で不便だというイメージもかなり定着しているようで、いまいち踏み切れず行かず終いになっている方も多いようです。

不安の種としてよく挙げられるのは「物を盗まれそうで心配」「誘拐の危険性がないか心配」というものですが、実際はどうなのでしょうか?!

スキューバダイビングインストラクターとして、インドネシア最北かつ最西端の島、ウェ島(Pulau Weh)で2016年7月~8月の2か月を過ごした私の実体験をもとに検証します。

なお、ウェ島は海に囲まれた人口3万人程度の小さな島ですので、ジャカルタなど大都市での実態とは異なると思います。

都市からの観光客に注意!

ウェ島はみんながみんなを知る小さな島なので、島民や長期滞在のバックパッカーが窃盗を試みることはまずありません。

島中が家族や友達みたいなものですのでバレたら一瞬で広まりますし、そもそも仲間に対して悪さをしようという気持ちを持っていないのです。

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私は自分が働いていたダイブショップで毎日濡れた水着やタオルを外に干していたのですが、島民たちは風で地面に落ちてしまったものを拾って干し直してくれていました。

ああ、なんて平和なところなんだとうつつを抜かしていたある日、ダイブショップのオーナーがこの週末は外に何も干すなと言うのです。理由はジャカルタからの観光客がやって来るからというものでした。

そう、このような島で起こる多くの窃盗事件の犯人は島民ではなく、ジャカルタやメダンなどの大きな都市から週末だけ遊びに来る観光客なのです。これはインドネシアに限ったことではなく、タイやカリブなどの島でも同様。事実その週末明け、うっかり取り込み忘れた私の水着とダイブショップスタッフのダイブコンピュータが盗まれました。

監視カメラの映像に犯行の瞬間が残っているにも関わらず「俺はやっていない」と平気で白を切るジャカルタからのダイバーには、怒りを通り越して泣きたくなりました…。

私の水着はともかくコンピュータは4万円もするんだから宿の部屋を見させてもらったら、と被害者のスタッフに聞きましたが、「こんな悲しいことに対して怒るのはもっと悲しい」と言って犯人を糾弾するようなことは一切しませんでした。窃盗の危険性は、小さな島よりも都市での方が可能性としては高いかもしれませんね。

海賊による誘拐に注意!

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東南アジアでは海賊が実在し今日も活動中で、誘拐の多くも海賊によるものです。

マレーシアのシパダン(Sipadan)は世界でも指折りのダイビングスポットなのですが、海賊が多く出没すると言われているフィリピン領の海に近いんですね。

2年ほど前シパダンに1週間滞在しましたが、フィリピン海賊による誘拐が近海で2件発生し、シパダンエリアの島の一つが閉鎖されたり、滞在したリゾートにも銃を持った軍人が常駐したりと只事ではない雰囲気になっていました。

ウェ島で過去に誘拐があったというような話は一度も聞きませんでしたが、インドネシア自体マレーシアやフィリピンと海続きですし、18,000もの島が点在していて警備の目が届かないことも多いと聞いています。そもそも誘拐は世界中どこでも起こりえますので、インドネシアだからとか東南アジアだからとか考えずに、自分の身は自分で守ることが大事だと思っています。

私は30代前半でもうピチピチ感はありませんが、一応女性なので夜間の単独行動は控えています。また、日頃からあまり現金を持ち歩かない、宿の所在地や収入などの個人情報は本当に信用できる人や送迎を依頼する等で必要な場合以外には言わないなどの注意を払っています。

それとこれは本当かどうかは分かりませんが、入国カードに記載した職業情報を海賊が入手し、企業幹部や教授などステータスの高い観光客や高所得者を狙ってくると聞いたことがあるので、東南アジアでは私の入国カードの職業欄はいつも学生ですw

深夜の叫び声に注意!

起伏の激しいウェには、歩行者用に石畳が敷かれた丘が海沿いにいくつも点在します。

私のダイブショップと宿泊先のバンガローの間にも丘が一つありましたが、そこで毎日遭遇したのが買い放されたヤギたち。攻撃しなければ人間に危害を与えることはまずありませんが、動物園のヤギと比べるとはやり野生的な感じがしました。

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ウェ島での最初の一週間、私はこのヤギたちの住むエリアの向かい側にあるファティマと呼ばれるバンガローに住んでいました。木造で超ベーシックなそのバンガローにはドアが一つ、ベッドルームが一つにトイレが一つ。他のバンガローよりも安い分、ドアの鍵は木の棒一本、壁に隙間も多くちょっとオンボロなところだったわけです。

その晩私はいつも通り11時にはベッドに入り、モスキートネットをかけ安眠していました。ところが深夜2時を回った頃、すぐ近くで女性の悲鳴が聞こえたのです。悲鳴と言っても「きゃっ」とかいうかわいいものではなく、「ひゃああああああぁぁぁぁぁ…」というもので、近くのバンガローに何者かが侵入し誰かが強姦されそうなのか、刃物を持った何者かに追われているのかのどちらかだと思いました。

いや、冗談ではなく本気で。その日、私の隣のバンガローに欧米系の若い女の子が二人チェックインしたのを知っていたので、まさか彼女たちが被害者ではないかと思い一気に心配になりました。夜は波と虫の音しか聞こえないウェ島の静かな夜に物音を立てれば、犯人が私の存在に気づき狙われるかもしれない!と思い、この時点で私はまだベッドにいました。しかしこのまま眠りにつけるわけもなく、そ~っとベッドを降り、木を軋ませないようそ~っと歩いてドアの前へ。

外に出て隣人の無事を確認するべきかどうか悩みましたが、怖い気持ちが圧勝し、この鍵、ホントに頼りないんですけど!ともはや半泣きの状態でドアの前に座り込みました。右手に防災用ライトを握り、最悪の場合ドアに体重をかけて侵入者を妨害する準備が整いました。キシっという音がどこからか聞こえる度に冷や汗を流しておよそ30分。

このままではいけないと思い、携帯の明かりが外に漏れないようタオルで自分の頭を隠しつつ、ダイブショップのオーナーに連絡したのですが気付いてもらえず、結局そのままの姿勢で4時間過ごし、無事に(?)朝を迎えました。

別のバンガローの宿泊客も深夜の叫び声を聞いたようでしたが、肝心の隣のバンガローはひっそりと静まり返ったまま。ノックしてみようにも超ビビりの精神状態のままだったので、大急ぎでダイブショップへ走りスタッフにこの出来事を話したところ、彼らは一瞬静まり返ったあと一斉に笑い出し、以前にもそのヤギの叫び声に震え上がった観光客がいたと言うのです。え、全然笑えないんですけど?でもしばらくすると隣のバンガローの二人組が何もなかったかのように歩いているのを目撃。

ヤギ…まさかヤギがあんな声で鳴くわけないでしょう、と信じなかった私はスタッフに連れられてヤギエリアへ。そこの主人が木の棒でヤギを背後から突然つついたその瞬間、驚いたヤギが「ひゃああああああぁぁぁぁぁ…」と一鳴き。耳を疑いましたが、まさに深夜の悲鳴そのものだったので認めざるを得ず、しぶしぶと歩いているとスタッフが「それよりも鏡で自分の目を見てきた方がいい」と言うわけです。

朝まで座り込んでいた時にやられたのか、頭に被っていたタオルが原因なのかは分かりませんが、私の両目の瞼がアリに噛まれて、失恋して三日三晩泣き通した高校生みたいに腫れていました。その後3日ほどで自然治癒しましたが、ヤギをとても恨めしく思いました。
次は騙されません。

でも最も気をつけなければならないのは…?

インドネシアの島で日頃から最も注意しなければいけないのは、怪我や病気! 高度な医療施設は車で何時間も走った先だとか海を渡った先だとか、よくある話ですが本当の話です。運よく病院が近くにあっても、医療機器がかなりしょぼいですしケアのレベルも低くいです。特にボートエンジンやスクーターによる怪我は本当に命取りになります。スペイン人の女の子がスノーケリング中エンジンに巻き込まれて大怪我をしましたが、彼女はスノーケリングジャケットを着ておらずボートの運転手の視界に入りませんでした。残念ながらウェ島にはこの超重度の怪我に対処できる病院はなく、止血もままならないまま普通のダイビングボートで1時間かけて本島に搬送されました。ボート量の多い海を目印なしで泳ぐのは赤信号で国道を渡るようなものですので、絶対にしないでくださいね!

路上での怪我の最大の原因はインドネシアの主な移動手段であるバイクやスクーター。レンタルするのに免許はいりませんし、地元では10歳くらいの男の子が運転しているくらいですからおそらく年齢制限もありません。ホームではベテランドライバーでも、アウェーの運転ルールやコンディションを知らないがために事故を起こす観光客が多いのです。ウェ島でもカーブの多い凸凹の山道で転倒し怪我をした観光客や、斜線がない道で無理な追い越しをはかって転倒する瞬間をこの目で目撃しましたが、ヒヤっとするなんてものではなく、恐ろしさに背筋が凍ります。私はゴールド免許ですが車の運転を最後にしたのが5年前で自信がないので、自分では運転しないようにしています。インドネシアでもタイでも友達を作る一番の理由はバイクに乗せてもらうためといっても過言ではありません。もちろんそんなこと本人には言いませんが…。教習所で学ぶようなオフィシャルなルールはありませんが、その土地独自の暗黙のルールみたいなものがありますので、ぜひ地元の人々に聞いてみてください。ウェ島では、バイクも車もカーブに入る前にクラクションを鳴らして前方に知らせるのがルールです。

また、他ダイブショップでオーストラリア人の女性が減圧症にかかったのですが、医療機器を搭載した救助ヘリの発動になんと2千万円ほどかかると言われ顔面蒼白。一般の旅行保険しか入っていなかったがために、飛べば1時間の距離を15時間かけてフェリーと救急車で搬送したケースがありました。

途中彼女はウェ島の病院に一泊しましたが、誰かが血圧を測りにくることもなく、タオルを変えてくれることもなかったそうです。軽症で良かったですが、重症の場合そんなことをしていたら命取りです。熟練したダイバーでも時に苦労するインドネシアの海。スキューバダイビングを楽しみたいなら、必ずダイビングをカバーする保険に入ってくださいね!

また、インドネシア人にはマッサージ師が数多くいるのですが、当たり外れがあるので要注意です。私はダイブショップスタッフの知り合いのマッサージ師にお願いしたのですが、1000円で60分と平均的なお値段。複数の友人が彼女のマッサージを体験し高評価だったので期待していました。

しかし施術中に背中側から圧迫された瞬間「くぉッ!」というような声が無意識に出て、左の肋骨に痛みが走ったのです。その後2日間くしゃみや咳をするたび痛かったので、ヒビ入ってそうだな~と思って地元の病院に行ってみました。レントゲン室に連れていかれたのですが、その装置の古さと作動手順のマニュアルさに驚きを通り越して笑いが…。

外国人でも保険に入っていなくてもたった300円の診療代でレントゲン写真も付いてきた上に異常なしと言われ上機嫌で帰ったのですが、1か月経ってもベッドから起き上がる度に肋骨に痛みが走る状態。

日本にはシンガポール経由で帰国したので、以前お世話になった鍼療法の先生に診てもらったら、案の定肋骨にヒビが入っていると言われました。いやぁ、この歳で初めてマッサージでも怪我することがあることを学びました。相性の良いマッサージ師を見つけてくださいね!

まとめ

インドネシアの島人たちはとても人情深く争いを嫌います。彼らに誠意をもって接し仲良くなると、何かあった時に必ず守ろうとしてくれます。でも最後は自分で自分の身を守るのが良識ある旅人の鉄則。インドネシア、特に本島から離れたリモートな場所に行く場合には以下のことに注意されることをオススメします。

「インドネシアって本当に危険なの? ウェ島で2か月過ごした私の実体験」のまとめ

1. 都市からの観光客に注意!
• 島民・長期滞在観光客はみな家族・友人なので窃盗に遭う可能性は極めて低い
• ジャカルタなどの都市から週末だけ遊びに来る観光客に盗まれないよう注意が必要
2.海賊による誘拐に注意!
• 東南アジアには海賊が実在し今日も活動中
• 高ステータス・高所得者は誘拐のターゲットになりやすいらしい
• 夜間の単独行動は控え、個人情報開示は最低限にするなど、自分の身は自分で守る
3.深夜の叫び声に注意!
• ヤギは驚くと人間の悲鳴なような声で鳴くので騙されないように
• アリに瞼を噛まれると3日ほど腫れが引きませんが自然治癒します
4.でも最も気をつけなければならないのは…?
• リモートなエリアでの怪我や病気には最も注意が必要
• 医療機関は遠いかレベルが低い
• ボート量の多い場所ではエンジンへの巻き込まれに注意
• その土地のバイク・スクーター運転事情を理解し、運転中の事故に注意
• ダイバーは減圧症に注意し、ダイビングをカバーする保険に加入
• マッサージでも怪我の可能性あり

なお、日本人ダイバーさんがウェ島紹介のビデオをYouTubeにアップされていました。ウェ島に興味がある!という方は是非ご覧ください。

Bon voyage!

投稿者プロフィール

まゆ
オーストラリアワーキングホリディーやイスラエルのボランティア活動、留学を経て、現在は日本に落ち着きました。
これから、留学を考えてる人のために、自身の経験と私以外の海外経験ある人たちの体験記を載せていきます。

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